神様のヒマ潰し

The trick is living without an answer.

どうせまた嘘ついて

炎上商法なのかどうにもこうにも気になってしまい
ゲスの極み乙女。のメジャーデビューからのアルバムを週末に借り、
ロッキンで聞いた曲たちを中心に眠れないので暗闇の中で聞きながら
ポチポチと今年初めてのブログを書いている。

12月は3週間の転職エージェントを中心に就職活動をし、
12月の終わりに業種でいうと広告代理店の役員秘書への内定を頂いた。
小さな会社だし、私が秘書としてついている役員のおじさまは
コンサルタントみたいに色んな案件をがんがんこなしていて、
絶望的にPCが使えない経理のおばさんと馬が合わない以外は慣れてきた。
業務を案件ごとに進捗を分けて整理して進めていくのは向いていると思ったし、
ボスがよく褒めてくれ、しっかり注意してくれるとにかくいい人なので、
この人に私の行いのせいで負担になることは嫌だと思い
しっかりとした礼儀作法を学ぼうと、秘書検定の勉強を始めた。


12月に新規の飲み会と合コンの幹事を1つずつしてみたものの、
私は相変わらず無意識に盛り上げ役に回ってしまい、
なんかもう私の存在意義って出会いを繋ぐハブでしかないのだと思った。
年末に誰か紹介してーってLINEが3件くらい来たのがいい証拠。

そして私は顔のしょぼさと過去の行いからか人に「紹介」されることがない。
自分から誰かに紹介して、と最近頼むことがないからだろうか。
同棲していた元彼と別れてから一度だけ合コンに誘われて、
それ以外の異性がいる飲み会は全部自分が幹事だったから3年くらいこんな感じ。
飲み会に集まるのは昔ながらのいつものメンバーで、増えることはない。
2015年が終わり新年を迎え、私は問題と欠陥だらけの人間であり、
どの界隈の友達(と私が思っている人たち)からも
他のコミュニティに紹介するに値しない人間なのだと受け入れることにした。


人に必要とされないなら自分ひとりで出来ることを充実させていくしかない。
映画館に行き、カフェで手帳をいじり、クラシックのコンサートに行った。
月に1回くらいは誰かとの予定が入っているものの、それが増える見込みはない。

平日は今月は仕事のペースをつかむのに必死で予定が入れられず、
週末は心療内科に行き、映画館に行き、録画したテレビや映画を見て終わる。
私の好きなことは全て私一人で出来てしまうので、
そのせいか最近は自分から人を誘うことがめっきりなくなった。
断られたら、スケジュールが合わなくて結局流れたらどうしようという恐怖心が、
一人で行動するという楽さを覚えてしまった今より増している。

そもそも心療内科にかれこれ8年も通っているような私が
今幸せな、幸せになれるであろう「普通」の人たちと同じラインに立てるはずもない。
自分の面倒だって見られないのに、誰かを支えて、家族を作れるわけがない。

自尊心が皆無で、年末は妹に「殺すぞ」と写真立てで殴られそうになる家に育ち、
(そんな妹は仕事を辞めアメリカの彼氏のところに3月までいるらしい)
軽度のODを繰り返し、自殺未遂の末に閉鎖病棟に入院した私は
明らかに「普通」ではないし、ああ、もうめんどくさいから一人でいいや。
少しずつ減ってきた薬をやめて、自然に眠りにつけるようになるまではずっと一人でいい。
大型犬の犬をわしゃわしゃして、首元に抱き着いて思い切り泣きたい気分。

答えは空の上

月曜日に大阪から帰ってきて早4日、家から1歩も出ていない。
ずっと風邪気味で(喉ががらがらするからうがいをしている)
モラトリアム生活にだんだん嫌気が差しつつあるのに何もしていない。
睡眠サイクルは相変わらず朝に寝て夕方に起きている。

そうなんです、これも全部フライパンの幼馴染にふられたから。
と言うか恋に恋しようと8月から頑張って無理やり好きになってみて、
その中途半端な気持ちを今回彼にぶん投げて思いっきり拒絶されて、
返り血みたいにそこらへんに散らばった感情のどす黒さに
本当に惨めな気分になっていて、誰かに話したら泣いてしまいそうだ。
新宿映画館バイト時代の先輩たちとのご飯会が日曜日あるんだけど、
もう全てをネタにして面白おかしく話してやり過ごしてしまわないと。


土曜日は昼までのんびり寝て、お土産の東京ばななを買い、
新幹線でベートーヴェン交響曲を6番の田園から順番に流し、
ちょうど京都辺りで第九の合唱が終わってなんかふわふわしていた。
京都は祖父母の家があるから慣れてるけど、新大阪って慣れない。
なんばで待ち合わせなーと言われてたので若干挙動不審に地下鉄に乗り、
マルイの入り口にいる、とLINEがきたけどマルイがどこだかわからず、
とりあえず重い荷物をコインロッカーにぶち込み看板を見て彼を探す。
相変わらずアラサーとは思えない浪人生みたいな恰好だな、と思いながら
体当たりしてお腹空いた!とぴーちくぱーちく言ってみる。

先輩に一回連れて行ってもらったきりで道あんまり覚えてへんねん、
とお店の名前もわからない状態で歩きはじめ、たどり着くはいい感じのお店。
なんか緊張してしまって2杯目からは梅酒をロックであおり、
彼の家に着いてチューハイをがんがん飲みもう酔っぱらっていた。
家に人が全然来ないから頑張って掃除した、という割には
発狂レベルの埃と水回りの汚さで久々に男の子の1人暮らしの実態を目の当たりにした。
でも眠くてとりあえずシャワーを借りてパジャマに着替え、
もう早々にベッドで寝ることにしたら、ベッドを私に明け渡して
床で寝袋で寝るはずの彼が布団に入ってきて私の脳内は混乱した。

あ、これそういうこと?と早合点した私は腕枕をしてもらい、
なんかあれやこれやと突き進んでしまって途中で彼に
「よし、一回明かりをつけて話し合おう」と言われてさらに混乱。
段階を踏みましょう、と言われて何故か告白もどきをさせられ、
そして何故か上目線で明後日まで考えさせてくれ、と言われて死にたくなった。
酔っていて情けなくてもう意味がわからなくて少しめそめそして、
結局彼の腕枕で同じベッドで疲れ果てて5分も立たず寝たと思う。


次の日むにゃっと起きると彼の目の下にはクマが出来ていて、
尋ねてみるとほぼ一晩中眠れなかったのだという。
午前中をだらだらベッドの中で過ごしながら起き上がり、
エキスプレスパスを取ってるので余裕でユニバへのんびり向かった。
道中で彼がパーカーを脱ぐと紫系のチェックシャツで、
私は赤のチェックシャツを着ていたのでペアルックみたいじゃん…、
とリアルに死にたさに拍車がかかってユニバに着くまで正直憂鬱だった。

が、着いてしまうとやっぱりそんなことはどうでもよくなって、
と思いきやしょっぱなチケット入場口のお姉さんに
「チェックでお揃いなんですね♡」と言われ、顔から火を噴くかと思った。
心が折れながらも入り口にキャラが居ないかなーと探すと公式キャラの鳥
(調べたらウッドペッカーカップル)の女の子ちゃんが居て、
ベテランそうなクルーの方がアテンドしてたので写真をお願いしたら
ウィニー(♀)だけじゃなくてウッディー(♂)も一緒に
4人でカップル同士で撮りましょう♡」と言われおもてなし精神にひれ伏した。
ウッディーが空くまでウィニーちゃんはジェスチャーで
私たちのペアルック、彼のお腹のデブさ、髭の濃さを猛烈にディスり、
その間キャストさんにiPhoneを預けていたので一部始終が連写されていた。
(ものすごい笑顔でひたすら頷いてる私が写っていて面白すぎる)
鳥さんカップルの腕で作ったハートの中に収まり、昼パレードを眺め、
手をつなぎながらスパイダーマンに乗り、BTTFに乗り、腹ごしらえ。

レストランでもフロントのお姉さんに服をいじられ、
ウェイターのお兄ちゃんが爽やか好青年過ぎて色々お話ししてもらい、
ご飯の合間合間に昨日の反省会みたいなのが行われて、
私はもう彼に丸投げして自分のやりたいように楽しむことにした。
そして初めて知ったのだけどユニバのクルーは皆シールを持っているらしく、
10種類以上あるとのことでレストランですでに4種類集まった。

初のハリポタエリアは夜だと暗すぎて何がなんだかわからず、
そこだけが残念だったのとライドが激しすぎてリアルに酔った。
ディズニー同様に体力のないアラサー2人はツリーを撮って帰った。
夜はまた同じベッドで私は逆に何もない安心感からか、ぐっすり寝た。


次の日は朝ご飯を作るという使命があったので一式作り、
彼に食べさせたあとベッドで2時間寝るという女子力の低さを露呈し、
昼からは彼のでっかいバイクで箕面の滝を見に行くことにした。
大学生ぶりに乗るバイクの後ろはやっぱりまだコツがわからないけど、
思いっきりスピードを上げられるとうひゃー!ってなる楽しさ。
山道をうねうね登り、思ったより小さい滝と色づいていない山に若干がっかりし、
もうこれ全部お膳立てしてあげないとだめだ、と帰り道に
乗っけてもらったお礼にご飯ご馳走するよ、と私から提案して、
行く道に見えたららぽーとでなんか食べようってことになった。

と思ったらそのららぽーとは木曜日グランドオープンで、
入り口で今日プレオープンなんですよー招待ハガキ持ってます?
と聞かれて持ってないです…としょんぼり帰ろうとしたら優しいおじさまが
「これで入りー!」って1枚余りをくれて優しい世界過ぎて何回もお礼を言った。

洋食屋さんに入り、よし結論はもう顔に書いてあるからわかるけど、
一応聞いてみていいかしら、と持ちかけると長々とした説明があり、
まあ要するにシチュエーションにこだわるあまり彼は初日の私の行動にビビり
(そもそも同じ布団に入ってくるなと思ったけど、もうお互い様だな)
結局付き合ったところで遠距離なわけで、それは寂しいとのことだった。
でも友達ではいたいらしくて、都合のいい友達以上恋人未満なのだ。
とりあえず私は何でもさせてくれるポジションの女友達なのだ。

新大阪駅まで送ってもらって、何度も謝る彼に惨めになるから
これ以上謝ったら殴る、と言った矢先にごめんって言われてグーパンした。
新幹線の中で仲良しの友達たちにLINE短い報告を何件かして、
名古屋辺りで彼女たちの優しい言葉にちょっと泣いた。


私、元彼と別れたくらいから周りの人たちが本当に羨ましかった。
全力で片思いしている人、お互いを思いあってる人、相手とのことで悩んでる人。
大事に思える誰かが居ない私ってなんか感情が、人間としての魅力が
何にもないんじゃないかって、もう28歳で何もかも手遅れで、もうこのまま誰からも
女性として、パートナーとして愛されないまま終わるのかと思った。
思ったっていうか現在進行形で思っている。寂しい、虚しい、惨めだ。

もちろん人生って恋愛だけが全てじゃないって頭ではわかってるけど、
毎週末にFacebookとかに上がってくる結婚式の写真とか、
Twitterで読むいろんなTweetにお前は幸せなのか?と詰め寄られている気がする。
とりあえず求職活動で年内のもやもやはなんとか晴れそうだけど、
来年あたりにまたきっとガクッとなりそうで本当に怖い。
けど何をどうしたらいいのかわからない。結婚相談所、考えようかな。

呼ぶ声はいつだって

沖縄編を終わらせなければいけないと思っているのだけど、
それより今私が書きたいことを書いてしまおう、
ここは私が自由に書きたいことを書く場所だもの。

先週は家で3日間連続だらだらして色んな映画や
WOWOWで一挙放送のMOZUを見始め、睡眠サイクルは狂った。
眠い時に寝て、用事がない限り起きたい時間に起きている。
PMSだったこともあって何かをすることに億劫だったけど、
ブラジリアンワックスの担当のお姉さんと施術中に爆笑したり、
前職の先輩と久しぶりのご飯で新橋で小籠包を食べながら、
先輩の新婚旅行のケニアの可愛い木彫りのカバを頂き、
私より小さい先輩が10個とかもりもり食べているのを見てびっくりした。


土曜日は映画館バイト時代の先輩の結婚式の二次会で、
もう何か月も前から私以外の人たちは様々な面倒に巻き込まれていて、
若干蚊帳の外なことに申し訳なさを感じながら出席した。
ドレスを着て、髪の毛は何もしないことにして、メイクをしっかりして、
いつも行くshu uemuraのカウンターでつけまつげを付けてもらう。
イケメンが居た時用に可愛くしますね!とBAのお姉さんが張り切ってくれて、
アイメイクもチークも綺麗に塗ってもらって気分は上々だった。

会場へ向かう途中に披露宴から出席してた先輩たちと合流して、
インスタとTwitterで会話しまくっている先輩とか会うの何年ぶりだろ、
と思いながら会場へ上がっていくと懐かしい顔ぶれが次々と現れて、
もう私のテンションは最大級に上がり、ぶっちゃけ新婦の先輩は放置し、
同窓会のような気分でひたすら色んな人たちと写真を撮っていた。
私が勝手に大好きだったイケメン過ぎる後輩の男の子まで現れ、
相変わらず神がかったイケメンぶりを発揮していたので遠くから拝んだ。
一番テンションが上がったのはお兄さんみたいな先輩が来たときで、
いい意味で適当で、博識で、海外の学会とかにも出てるので国際的で、
私のあしらい方がとても上手なところが私は昔から好きだった。
(人としてであってそれ以外の感情は全くない)

Facebookに投稿した写真を見るだけで私はとても嬉しそうで、
純粋に当時可愛がってくれた先輩たちに会えて心の底から嬉しかったのと、
皆に何度も名前を呼んでもらえたことが嬉しかったのだと思う。
私は名前を、特に下の名前を呼んでもらうことがすごく好きで、
誰かに呼ばれるたびにその時空いている心の隙間が少し埋まる。

17時半という早すぎる時間に終わった二次会で私は飲み足りなく、
お兄ちゃん先輩にワイン飲みたいですー!と駄々をこねた。
しょうがないな隠れ家に連れて行ってあげよう、と言われ
メンバーを募ったものの、披露宴組は疲れ果て、皆はつれず、
現職時代一切絡んだことない他セクションの先輩とお姉さん先輩との4人で、
お店が開くまで腹ごしらえをしながらたわいもない話をする。
他セクション先輩は3次会で寝ていたので駅まで無事に送り届け、
残った3人で持ち込みのおつまみを買ってタクシーに乗り込み
グルジア(ジョージア)ワインの専門店に連れて行ってもらう。

久しぶりにヒールが高い靴を履いていたのでふらふらしていて、
お兄ちゃん先輩の腕を借りエスコートして頂き、傘まで持ってもらい、
もう至れり尽くせりで、ありがたいなあ、気楽でいいなあと思った。
4次会も2時間半くらいこのメンバー初めてだね、と3人で色んな話をして、
落ち着いた2人の話し方がとても好きで赤ワインをちびちび飲んだ。
今度は渋谷の牛かつを食べに行こうね、と約束した。


そしていよいよ今週末に迫ってきた幼馴染とのUSJ旅行は、
日曜日に久しぶりにLINEをして土曜日の予定を聞くと全部開けていて、
夜にもうちょっと詰めようとLINE電話をかけてみると、
帰る予定の月曜日も仕事が忙しいらしいのに有給取ったでーと言っていた。
時間を割いてくれることがとても嬉しくて、私の承認欲求は満たされている。

土曜日は夕方くらいに合流して彼の行きつけのお好み焼き屋さんに、
日曜日はやっぱり電車でUSJに夜までのんびり行って
(金にものを言わせてエキスプレスパスを買った)
月曜日はゆっくり寝て、バイクでどこか自然が見たい、
という私のリクエストに答えてくれるらしいけど彼の家の周辺がわからない。
どこへ行こうかな、楽しみだな、今週末までは、のんびりしていいよね。

場外ホームラン

解離症状がひどくなって、日々の些細な出来事をよく忘れるようになった。
自分のことでいっぱいいっぱいで、人に関心を持つことが難しい。
SNS上に溢れかえる見たくないものを自主的に排除するようになった。
睡眠サイクルの狂いと、気ままに吐きたい時に吐いているせいか、
顎に吹き出物が大量に出来て、つぶしているので一向に治らない。
今の私は毎年やってくる精神状態が一番落ちる11月への準備は万端だ。


先週の日曜日は夜ご飯を食べたあと成田空港近くのホテルへ向かい、
冷え切った体を大浴場で温めてベッドに入って仮眠を取ろうとしたけど、
寝坊することが怖くて結局横になっただけで終わり、空港へ向かう。
初めて到着した第三ターミナルのシンプルかつ殺伐具合に面食らって
(人が屍のように寝まくっていた、誰も何も盗まれない日本は平和だ)
初めて乗り込むLCCの飛行機で離陸前にアイマスクをつけて
日の出とともに那覇空港への道は爆睡して意識を失っていた。

飛行機から出ると、快晴とは言い切れないけど青い空が迎えてくれて、
Tシャツの上に羽織っていたカーディガンを着続けるか悩みながら、
まずは重い方の荷物を預けようとゲストハウスへ向かった。
なかなか写真で見たままの小奇麗さで、受付のお姉さんに荷物を託し、
モノレールに揺られながらチェックインの時間まで時間をつぶすため、
首里城を見てから友達に勧められた沖縄そばを食べるべくプランを立てた。

首里城は駅から少し離れた場所にあって、iPhoneのマップ機能を駆使し、
何も考えず自分のペースで普段つけるiPodをつけずひたすら歩く。
もっと赤いと思っていたんだけどな、と一人旅ならではの
「観光名所で写真を頼むのが若干気まずい」現象に悩まされながら
おじいちゃんと本殿を撮ろうとしていたおばあちゃんに
「こういう場所は2人一緒に撮らなきゃだめですよ!さあさあ!」と
若干強引にツーショット撮影に持ち込み、出しゃばったかなあと思ったけど
カメラをお返しした時にお礼を言うおばあちゃんがとても嬉しそうだった。
よし、これなら頼めると思った私はおばあちゃんにiPhoneを手渡し、
写真撮影をお願いしたのだけれどおそらく初めて携帯で写真を撮ったであろう、
おばあちゃんの写真は建物が全て収まっておらず、若干傾いていた。
それもそれでいい、私はきっとこの写真を見るたびにあのご夫婦を思い出す。

駅まで戻り、次は沖縄そばの最寄り駅までまたモノレールへ。
駅からマップアプリを立ち上げると、車で11分と書いてあったので、
のんびり歩くことに決めた、がこれがまたとんでもなく遠かった。
水を飲みながら国道沿いから住宅街へどんどん歩く。
結局たどり着くまでに小一時間かかり、券売機で迷うことなく
オリオンビール中瓶」のボタンを押してから沖縄そばを選んだ。
思ったよりお腹が空いていたのと食べやすくとにかく美味しかったので、
ガツガツ食べてごくごくビールを飲み、教えてくれた友達にお礼のLINEを送る。
さすがに帰り道は歩けないと思ったのでタクシーに乗ったら、
運転手さんによく歩いたねーと言われてそうだよねと納得した。

チェックインまでまだ時間があったので、またもや友達に勧められた、
ゲストハウス近くのカフェに入ってみたら大当たりだった。
軽快なジャズが流れる店内、シンプルだけど凝っている家具、
メニューも迷いに迷って黒糖のブリュレとアイスラテにして、
手帳をぼーっと眺めながら11月のことを考えたり、
思考を止めて音楽を聞きながら窓の外を眺めて目を細める。
店長さんの距離感も心地よく、このカフェ東京に丸々来ないかなと思った。


やっとゲストハウスでチェックインを済ませて、
夜ご飯を食べようと国際通りまで繰り出して2時間ほど歩いたけど、
いまいちピンとくるお店がなくて、明日への体力を温存しようと
ゲストハウス近くのコンビニでスナックとお酒を適当に買って戻る。
シャワーを浴びて下のリビングへ戻ると好青年がこんばんは、と
声をかけてくれてビールを飲んでいたのでテーブルにご一緒させてもらう。
勤務が終わったゲストハウスのお姉さんと3人で今日の出来事をわいわい話し、
年下だと思っていた男の子は2個上のお兄さんで、なんと同じ飛行機だった。

しばらくすると手足が恐ろしく長い白人の女の子が加わり、
彼女はオランダ人の世界放浪中の助産婦さんで私と同い年だった。
喋る言語を英語に切り替えて彼女(ジェニー)の日本中の旅の話を聞いて、
お酒をどんどん飲みお菓子を食べ、気の向くままに話をしていた。
お兄さんがおすそ分けしたKRAFTのチェダーチーズを食べた彼女が、
「こんな味気ないものチーズと認めないんだから!プラスチックよ!」と
怒り狂っていたのには爆笑した、いいなあオランダ、チーズ美味しいんだろうな。

ひとしきり話すと私の番が回ってきて、今仕事は何をしてるの?
と聞かれたので仕事はしてなくて、目下何がしたいのかもわからなくて、
落ち込みが少しひどいから暖かいところへ行きたくて来ちゃった、
とシャワー後ですっぴんメガネで、お酒も入っていた私は饒舌になっていた。
私今何も持ってなくて。仕事も、恋人も、昔から自分も好きじゃないし、
薬飲まないと不安になったり眠れなかったりする私を受け入れてくれるのなんて、
一緒に暮らしてる家族だけで、周りはどんどん家族を作っていったりして、
私も何かしなきゃ、と思うけど、仕事を辞めてからもう漠然とした不安しかなくて
具体的に行動も起こせないから逃げてばっかりで、とぶちまけた。

ジェニーがさっきまで柚子酒をロックで煽っていたグラスを静かに置いて、
綺麗な青い目で、私の目を真っ直ぐに見て喋りだした。

「私は日本の人たちの習慣や生き方はあまりわからないけど、周りの生き方が何よ、
世間体が何よ、人生は短いけど長いし、他人が何を言っても、何をやっても、
あんたの人生なんだから、人に迷惑をかけなければ何をやってもいいのよ、
これからなんだってやれる可能性がまだまだあるし、行きたいところに行けばいいわ、
今日私たちに会ったみたいに、きっとこれからきっともっと色んな人に出会う。
とにかくあんたが『今』生きてて心底幸せだって思えるように生きたらいいのよ」

そのストレートな言葉が単純に胸に響いた。
心療内科の先生も、お母さんも、友達も、同じようなことをたくさん言ってくれた。
でもこのタイミングで彼女はいきなり私の人生に飛び込んできてもやもやを丸めて、
それを遠くへホームランを打つみたいにどこかへ打ち飛ばしてくれた。
なんだか色んな人の思いが全部凝縮されて伝わってきた気がした。
もっと飲むわよ!と近所のコンビニまで足の長い彼女に合わせて小走りになりながら、
お酒を買ってリビングの開放時間ぎりぎりまで4人で色んな話をした。


と、ここで2泊3日分を書くには長すぎると判断したので続きは次の記事にて。

あなたが私にくれたもの

PMSを乗り越えクライマックスシリーズ初日を男友達と見たり、
お母さんと買い物に行ったり、試写会に行ってみたりと、
心療内科もよく眠れていることから減薬の方向で進んでいて、
歯医者さんも終わりが見えてきたけど睡眠サイクルは狂ったままで、
たぶん私は1人で居ることに、頑張らないことに慣れてしまった。

先週の日曜日に久しぶりに教会に行った辺りから兆候は見えていて、
安らぎを求めて行ったはずなのに、周囲のテンションに気圧され、
あれ、私なんで全てを委ねることすら出来なくてこんなに苦しいのだろう、
と途中から頓服を飲んで目をつぶって音を聞かないようにしていた。
その夜からご飯が食べられず食べたらすぐ出来る限り吐いていた。
何かが自分の中に残っていることがとても気持ち悪く、
出来るだけ空っぽで居たくてどんどん無気力になっていくのを実感していた。


水曜日に映画を見て、その後にスタバでのんびりと手帳に書き物をして、
映画館バイト時代の友達と先輩と久しぶりのご飯で、
自分が何も持っていないことをまざまざと思い知らされた。
3年ぶりくらいにご飯を食べる先輩はいつのまに結婚していて、
旦那さんとの馴れ初めやプロポーズのこと、今の生活のこと、
友達は最近付き合い始めた彼氏とのことを素敵な笑顔で話していて、
2人ともとても幸せそうで、私に無い「誰かとの関係」をしっかり築いていた。

30歳だからプロポーズしてくれたのかな、と先輩が言い、
あゆももう28歳なんだから!若くないんだから頑張らなきゃ!と
肩を叩かれるたび、ハンマーでガンガン殴られているようだった。
顔はたぶん笑えていたと思うけど、私の片思いなんて独りよがりで、
明確な答えなんてなくて、全てが想像だけでしかなかかった。

帰り道はどうやって帰ったのか覚えていなかったけど家に着き、
トイレに駆け込み胃の中身を全部吐き、胃液の苦さに咳き込む。
部屋に戻ると涙がぼろぼろ出てきてベランダへの窓を見つめながら、
久しぶりに鬱屈LINEを私の鬱っぷりをわかってくれている人たちに
もうコンタクトも外れる勢いで号泣しながら打っては送っていた。

そうこうしている内にお母さんが部屋に駆け込んできて
話を聞いてくれて、おかんセラピーの偉大さが身に染みたし、
今超絶死にたいから何か気がそれそうなことを言ってくれ、の
無茶ぶりLINEに肉寿司や大盛スパゲティの画像を送ってくれたり、
思わず笑ってしまう言葉を並べてくれ、久しぶりにきたなーと
次の日の朝にも返事をくれた友達たちにも本当にお礼を言いたい。


その夜私の体内は連日吐きすぎて、睡眠サイクルが狂いすぎて、
おまけにありえないくらい泣いたせいで壊れてしまったようで、
その晩一睡も出来ず2時間おきに計る熱は上がっていくばかりだった。
次の日は友達たちとワイン作りのバスツアーだったのに、
結局38度をたたき出したのでお詫びのLINEを入れ、病院が開くまで待ち、
いつもの内科にタクシーで向かい大量の点滴を打ってもらった。

そこからはただひたすら寝て、金曜日の夜までほぼ寝続けて、
自分が幹事の飲み会でお酒を飲まないことにして顔だけ出すことにした。
2か月に1回くらい飲む男友達2人と女友達とのいつものメンバーで、
わいわい話をしながらそろそろ終わりかなと思っていたら、
プライズで誕生日ケーキとプレゼントやカードまで出てきた。
最近元気無いから密かに計画してたんだ、と言われて
誕生日が近い男友達と合同のプレートのケーキを4人で食べた。
家族以外の人にこうやって祝われると思ってなくてこっそり泣いた。


薬が効いてきたのかやっと食欲も少しずつ戻ってきて、
体調をコントロール出来ない自分に未だに嫌気がさすけれど、
とりあえず衝動的にまた自殺未遂を試みないで本当に良かった。
薬を色々持って、沖縄へはまた1人になりに行こうと思う。

私は常に自分と人を比べて、優劣をつけて、勝手に落ち込む。
そこからますます自分が嫌いになる負のスパイラルに入り、
躁状態になろうとしてはしゃぎ、疲れ、また鬱屈する。
体調管理ってどうするんだろう、疲れないって、どうやるんだろう。
皆、何故そんなに気力や体力があるのだろう、羨ましい。
いや、羨ましいと思うことすら甘えなのだろうか、深夜にぐるぐる考える。

くだらないことばっか

無職期間もかれこれあっという間に一か月が経ち、
PMSによる睡眠サイクルの乱れと情緒不安定に見舞われ
サッカーを見終わったあとに眠れないのでつらつらと書く。

ピルを飲み始めてからPMS期の今までの主な症状である
暴飲暴食、イライラ、八つ当たり、構ってちゃんモードは多少は減り、
それでもなんだかもやもやするので暗い歌を延々と聞いている。
今すぐ死にたい消えてしまいたいとか思わなくなったけれど、
世界中の誰もかもが私のことなんてどうでもいいんだウワァー!
みたいな衝動が訪れ本屋でアラサーちゃんを4巻大人買いした。
4巻のゆるふわちゃんがメンヘラ化するくだりで泣いてしまい、
今日買ったちはやふるの新刊でも読破するまでに数回泣いているし、
先週から真剣に見ている朝ドラのあさが来たでも何回か泣いている。


今の私は感情の波が0か100かの躁鬱気味で少しもろいのだと思う。
労働を放棄した私は国民の三大義務のうち納税しかしておらず、
しかも今年いっぱいは失業保険でのんびり暮らそうと考えており、
再来週なんて沖縄へ2泊3日の一人旅に出かけるぐうたらぶり。
TwitterFacebookを見ると皆は仕事にプライベートに頑張っているのに、
私は何をしているのだろう期に差し掛かっている(1年ぶり3度目)

責任から、現実と向き合うことから逃げて逃げて逃げて、
行きつく先はどこなんだろうとリビングから秋の空を眺めてみたり、
1人でテレビを見て笑った直後の沈黙のあとに考えが頭をよぎる。

山に登ってみたり、旅行を計画してみたり、映画を見てみたり、
モネ展に行ってみたり、綺麗なものやことについて考えるのは楽しい。
どろどろとした自分の中身と向き合わなくて済むから。
それらの綺麗なものたちに浄化してもらおうとしているのだろうか、
それは成功しているのか、答えが出るまでもう少し時間がかかりそう。


三連休の中日の日曜は大学の入学10周年の同窓会があり、
変わってないね、と言われるためにテンションを上げようと
あまり食べず、皆のアドバイスを無視してお酒ばかり飲んでいたら
一次会終盤からの記憶が全くなく、写真を見ると二次会に行ったようで
日曜日の15時から始まった会は月曜日の16時に自分の家で目が覚めるまで
記憶がぽっかりと抜けている上に泥酔しているとき保身のために
「LINEと通話の記録を全て消去する」を完璧にやっていて何も記録がない。
二次会の会場から家まで帰ってきて寝ていたのならいいのだけれど、
怖くて誰にも状況を聞けずに現在に至るので迷惑をかけた人たちへ、
本当にごめんなさい(確実に誰かしらに迷惑をかけているはず)

7日に28歳になり、いよいよアラサーという言葉が似合うようになり、
誕生日を迎えて1週間も経たないうちにこれらをしでかし、
モヒートが似合う季節までモヒートを断とうと決心した。


一月後に迫った幼馴染との2泊3日のUSJデートは、
今日2週間ぶりくらいにLINEをして日程の確定をした。
お土産何がいい?と聞くと東京ばなな!と元気のいい返事が返ってきて、
よしじゃあバッグに入る一番大きいサイズを買っていくよ、
と返すとお得意の萌えキャラ(何かは知らない)のスタンプ。

ちなみにまだ幼馴染には仕事を辞めたことを言っていない。
聞かれたら答えればいいかな、とのんびり考えている。

言葉も選べずに

秋晴れの日曜日にリスケされた高尾山登山が決行された。
ぽろん、とLINEの通知音が鳴り、iPhoneを手に取ると
元彼から着いたで、との文字を眺め、時刻を見て思考が停止した。
何故なら私はその通知音で目が覚め、自宅のベッドに横たわっており、
時刻は集合時間の7時の10分後を示していた、脳内フリーズ。
5秒くらい時が止まったあとものすごい速さで状況を説明し、
罵倒覚悟で指示を仰いだら2時間も待っててくれるとのことで、
罪悪感に吐きそうになりながら高尾までの道を急ぐ。

もう駅で土下座する勢いで顔をなるべく見ずに謝り倒すと、
若干呆れながらも許してくれたので後光が刺して見える不思議。
てっきりスタートが2時間遅れたのでコースも短くなったと思い、
バスを待ちながら今日のコースを恐る恐る確認すると
日暮れに間に合うので6時間コースのままだと聞いて軽く眩暈がした。
バスに乗ると30分くらい乗っても全然登山口に着かず、
最後に山と呼べるものに登ったのは数年前のダイヤモンドヘッドで、
Wikiで調べたら標高232m、往復約2キロだった)
最初の山の標高は850mと聞いて心が折れそうになりながらバスをゆっくり降りる。


歩き始めると川が流れていて、次第に木に囲まれるようになり、
のんきに歩いていたら、だんだん道のりが険しくなり始めた。
後ろを歩かれると不安だから先歩いて、と言われて
ペースもわからずガツガツ歩いていたら滝のように汗が流れだし、
水はどんどん減って、歩いているのに走っているような呼吸音がする。
脳内は高校のテニス部時代の持久走のトレーニングにトリップし、
自分の呼吸音以外何も聞こえなくなってだんだんハイになり、
道中でどんぐりや毬栗を見つけ、幼児退行したのか
どんぐりころころを歌いはじめて終わりが見えない道を登っていた。
彼は後ろでそれを聞いていてついに気が狂ったかと思ったらしい。

だんだんペースが掴めてきて、視界がクリアになったとき、
本日4つのうち最初の陣馬山の頂上にたどり着いた。
いきなり現れた一面の青空がとても綺麗で、吹き抜ける風が少し肌寒い。
陣馬山の標高の看板と写真を撮ってもらい、腹ごしらえ。
勢いで500mlの缶ビールを買って、ちょっぴり飲んで彼に押し付け、
一緒に頼んだ山菜そばも半分も食べず残して、落ち着く前に次の山へ。

テニス部の練習で階段ダッシュで下りがチームで一番速かった私は、
順調に少し下り、そしてまた登り、ススキをかき分けながら次の山、
またそれを繰り返して今度は石ころが多い次の山と3つ制覇して、
それぞれの山の頂上で少しずつ休みながらゴールの高尾山に向かう。


すれ違う人たちに雰囲気を見て挨拶し、気になる被写体があれば写真を撮り、
頭を空っぽにして、時折浮かんできた歌を歩くテンポに合わせて口ずさむ。
交互に足を踏み出すだけで見える景色はどんどん変わっていって、
1人でずんずん進むこともあれば、幅が広い道では彼と2人で並んで話す。
木の根っこがうねうねしている地面には何通りもの進み方があって、
少し迷ってバランスを取りながら自分の意志で選んだ道を行く。
実際にやってみるまでわからなかったけれど、登山って案外楽しい。
1人だったら絶対やろうと思わなかっただろうなーと思いながら、
私の前を長い足でどんどん進み、時々振り返る彼の背中を見る。

そして高尾山までの縦走の道が階段地獄でぜえぜえ言いながら
自分の短足を呪っていると3つの分かれ道(小道、階段、山道)があり、
まだ階段あるの…と心が折れそうになっているとおじさん2人組が、
道教えてあげるよ、途中まで一緒に行こう、と声をかけてくれ、
ありがたく甘えておじさまたちと2列に並んで世間話しながら進み、
私今日が登山デビューなのに山4つ縦走なんですよと言うと
いやあ彼すごいスケジュール組んだね、初めてなのによく頑張ったねと
褒められて自然と笑みがこぼれ、蓄積された疲労が少し軽くなった。

頂上まで着くとお疲れさま、とおじさまたちと別れ、展望台へ。
少し日が暮れ始めていて、綺麗なヤコブの階段(梯子)が出来ていた。
(雲の切れ目から太陽光が帯状に伸びて見える、自然現象の一種)
夢中で私はiPhoneの、彼はデジイチのシャッターを切りまくり、
展望台から見える山一覧の看板を見ながら先週の登山の話を聞く。
標高を示す看板で山ごとにカウントしてた指を4本立てて写真に収まり、
足が限界だーと言いながらリフト乗り場を目指してどんどん降りる。
リフトは終わっていたのでケーブルカーに即時方向転換し、
道中撮った写真の中に彼が映り込んでいて、笑いながら見せると
SNSにアップしたら殴る、と言われて即座に削除を命じられずにほっとした。


帰りの電車で別れて1人になってバックパックを抱きしめながら、
痛む足の筋肉痛を案じながら、疲れたけど登って良かったなと素直に感じ、
ハチクロの竹本くんの自分探しの自転車旅のモノローグを思い出した。
家のドアはただただ広い世界に色んな形でずっと繋がっていて、
私が今日やったことはひたすら足を交互に踏み出しただけなのに、
今まで見たことのない景色を見て、新しい自分を知ったかと思えば、
昔の記憶や本当に好きだったものが記憶の、頭の奥底から出てきたりする。
物事をシンプルに考えて整理するのに、体を動かすのはいいなと思った。


昨日はハワイから来ている幼馴染の女の子とランチに行き
今日は母とモネ展に行き、1日早い誕生日プレゼントとランチをご馳走になり、
2日とも筋肉痛に悩まされていて、27歳から28歳へも筋肉痛のまま迎えそうだ。

でもなんか不思議だ、筋肉痛になったことすら少し楽しい。
やっぱり区のスポーツセンターでランニングを始めよう。
28歳の目標は定期的に体を動かす習慣を作ることにしようかな、
そんなことを考える27歳最後の日。